西国三十三所巡礼


巡礼のふる里

白い経帷子(きょうかたびら)をまとい、長い杖をつき、ご詠歌を唱えながら三十三ヶ所の観音菩薩の霊場に詣で、納経印を受ける西国三十三ヶ所霊場巡礼の風習は、養老二年(西暦七一八年)に徳道上人によって始められました。

この巡礼の人々の群れは、色々な不安に満ちている現代、一千年の歳月が経ったにもかかわらず、少なくなるどころかますます多くなろうとしています。

西国三十三所(さいこくさんじゅうさんしょ)巡礼は、四国八十八ヶ所巡礼(四国遍路)と並んで最もよく知られた巡礼の道です。

そもそも霊場が三十三所に定められたのは、『法華経(ほけきょう)』普門品(観音経)(ふもんぼん/かんのんぎょう)に説かれる、観音菩薩が三十三の姿をあらわして衆生(しゅじょう)を救済するという三十三身(さんじゅうさんじん)の教えに基づくと考えられます。

それぞれの霊場は宗派も一様ではありませんが、いずれも観音菩薩を本尊として祀(まつ)っており、三十三所の巡礼は、宗派を超えた観音の道ということができます。

西国三十三所巡礼は、当初主に僧侶(そうりょ)の修行の一つとして行われたと考えられますが、霊場への信仰が浸透するにつれ民衆にも広がり、室町時代には巡路が確立し、庶民による参詣(さんけい)が行われるようになりました。

江戸時代には旅や社寺詣での流行とも相俟(あいま)って娯楽的な要素が加わり、多くの参詣者で賑わうようになります。そして、その人気は近年でも衰えず、四国遍路とともに現在も多くの人々に親しまれています。

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